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G-SHOCKの開発者は伊部菊雄氏という方。1行の企画が大ヒット!2020年5月21日のフジ「奇跡体験!アンビリバボー」で紹介。意外なきっかけから商品化したG-SHOCK。でも案外売れなかった?みんなが知ってるG-SHOCK開発者・伊部菊雄さんのお話です。
目次
伊部菊雄氏の痛い経験とは?
腕時計は貴重品で、落として傷つけないように注意深く扱っていた1980年代。
もっと生活に根ざした、汚れひとつが思い出になる、ジーンズのような時計は作れないか。
カシオの若き技術者、伊部菊雄氏は考えていました。
腕時計は落とせば壊れるものだ、というのが常識だった時代。
伊部菊雄さんは、父に買ってもらったクオーツの腕時計を大切に扱っていました。
でも、あるとき、硬い床に時計を落としてしまいました。
大切な時計はバラバラに。
「あぁ、本当に壊れるんだ」
なんだか感動したという伊部菊雄氏。
もちろん、悲しかったでしょうに…。
そこで、すぐ会社に「落としても壊れない時計」の企画書を提出するあたり、さすが技術者ですね!
「とにかく作りたい」という思いが先走り、「落としても壊れない丈夫な時計」と1行だけ書いた企画案。
もちろん、根拠も確証もありませんでした。
これでは絶対に通らない…。
けれども、なぜか「じゃあやってみろ」と言われてしまいます。
思いつきは公園で
大変なのはそれから。
まずは、実験環境の確保。
3階から下を見たとき、身震いするような感覚があった伊部菊雄氏。
3階の窓から落としても壊れない時計を目標に決めました。
最初は時計の上下左右4か所にゴムを付ければいいと考えました。
やってみるとまったくダメ。
使うゴムを増やして、ソフトボールほどの球体にして、ようやくモジュールが壊れなくなったそうです。
薄型の腕時計が流行していた当時、これではとても商品になりません。
このとき初めて、伊部菊雄氏は「とんでもない提案をしてしまった」と後悔しました。
G-SHOCKのネーミングが決まりました。
しかし、完全に行き詰まっていた伊部氏。
自分のなかで1週間と期限を決め、1日24時間考え続けることに。
それで結果が出なかったら、詫びて責任を取ろうと決意します。
けれども、結局何も思いつかず、日曜に「実験室を片づけるため」休日出勤しました。
昼食を食べ、研究室の隣の公園で物思いにふけっていた伊部氏の目に入ったのは…。
まり突きをしている女の子でした。
そのゴムまりの中にモジュールが見えた!
伊部氏は「コレだ!」と思ったそうです。
衝撃を吸収して、モジュールに伝えない構造。
それには、モジュールを支える面積が少ないほどいい。
「点接触」というそうです。
ケースの中で、モジュールは点で支えられ、浮遊状態になるといいます。
起死回生のアイデアを取り入れた試作品。
3階から落下しても壊れませんでした!
伊部菊雄氏 プロフィール
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伊部菊雄さんは、1976年にカシオ計算機(株)に入社しました。
時計の設計部に配属。
前記のように、時計を落として壊した実体験から、自らの提案でG-SHOCKを開発。
その後も、商品企画部で話題性のある商品を数多く担当してきました。
メタルG-SHOCK(MRG)をプロジェクトリーダーとして商品化。
2008年からはG-SHOCKを世界に広めるため、「ショック・ザ・ワールド・ツアー」に参加しています。
これまで30か国以上を回り、G-SHOCKの魅力を伝えたそうです。
現在は、企画統轄部に在籍し、若いエンジニアと勉強会をし、自身のノウハウを伝えているそうです。
こういう方のもとで働いてみたいですね!
G-SHOCKのネーミングは?
伊部氏が試作品をトイレから落とすのを見ていたデザイナーさん。
「重力、Gravity(グラビティー)」の頭文字の「G」をつけました。
ぴったりとフィットしたネーミングですよね。
G-SHOCKが爆売れしたのは、ネーミングの良さもあると思いませんか?
ところが、日本では全く売れなかったそうなんです…。
日本でブレイクするまで10年!
薄型の時計が主流だった日本。
全く売れなくて、アメリカで発売することになったそうです。
アメリカでは、「丈夫」「綺麗」という感性的な言葉がなかなか理解されません。
強いのであればどれだけ強いのかを示さなくてはだめ。
アイスホッケーのスティックで叩くという独自のコマーシャルを放送。
「こういうのを流したから」と、伊部氏には事後報告!
CMを見たアメリカの人たちが、誇大広告ではないかと騒ぎ出しました。
当時視聴者の疑問に答える人気番組の中で、アイスホッケーのスティックで叩いた後、巨大トラックに轢かせる実験が行われました。
それでも壊れなかったG-SHOCK。
人気番組で実証実験を行ない、本当だったという効果は覿面でした。
ハードに働く消防士や警察官、スケートボーダー達が、丈夫な時計ということで次々と購入。
伊部氏にとっても想定外の反応だったそうです。
けれども、アメリカでヒットしながら、日本ではなかなか売れませんでした。
90年代に入って、若者のファッションがストリート系に変わったとき、輸入雑貨店がスケートボード、ボーダーファッションに合う時計ということで扱うようになりました。
G-SHOCKはアメリカの時計と思ったひとも多かったようです。
もう逆輸入状態。
日本で発売してから10年後のことです。
当然、日本では品薄に。
G-SHOCKを買うために行列ができました。
そして、今のバラエティに溢れたG-SHOCKにつながっていきます。
現在人気のG-SHOCKは?
今人気なのが、ペアの商品です。
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もちろんデジタルも。
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「恋人達の G-SHOCK」ということで、ペア持ちが流行っているそうです。
これなんか、ほんとにカワイイですね。
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新商品もカッコいいですね!
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金属ベルトも替わらぬ人気ですね。
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G-SHOCK開発者は伊部菊雄氏! まとめ
- G-SHOCKは伊部菊雄氏が大切な時計を壊した経験から生まれた。
- G-SHOCKはたった1行の企画から開発された。
- G-SHOCKは子どものまりつきから発想された。
- G-SHOCKはアメリカで大ヒットし、日本でブレイクするまで10年もかかった。
G-SHOCK、今も変わらない人気ですね。
おしゃれな商品が多くて、やっぱりカッコいい!
誕生秘話を知ると、ますます欲しくなっちゃいます。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!